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高校入試 志望校選びで失敗しない8つのポイント

 

高校入試は、お子さまの将来に大きな影響を与える重要な選択です

 

しかし実際には、学校説明会や塾の情報、成績資料など、判断材料が多すぎて迷われる保護者の方も多くいらっしゃいます。

 

学習塾の先生として様々なご家庭をサポートしてきた立場から、保護者が志望校を決定する際に押さえておくべきポイントを整理します。

 

 

 

1. 「偏差値」よりも「お子さまとのフィット感」を重視する

 

保護者の多くがまず気にされるのが学校の偏差値です。

 

もちろん合否の目安として重要ですが、偏差値が合う=最適な学校というわけではありません。

たとえば、同じレベル帯でも学校ごとに授業進度・宿題量・学校文化が大きく異なるため、

「お子さまの性格・学習習慣・将来像」に合う学校を選ぶことが、入学後の充実度を大きく左右します。

 

以下のような観点を確認すると、ミスマッチを避けやすくなります。

  • コツコツ型か、一気に集中型か

  • 自発的に勉強するタイプか、管理型指導が合うタイプか

  • 活動的で行事好きか、落ち着いてじっくり学ぶ環境を好むか

  • 大勢の中で伸びるか、少人数のほうが力を発揮できるか

 

合格しただけで満足せず、入学後に無理なく通い続けられるかどうかを基準にするのが賢明です。

 

 

 

2. 進学実績・指導方針を「プロセス」で見る

 

高校選びでよく見られるのが大学進学実績ですが、「難関大○名」などの数字だけを見るのは危険です。

 

塾の立場から見ると、生徒の伸びは学校よりも本人の努力に左右される部分が大きく、実績数字は実態に比べて過大評価されがちです。

 

注目すべきは、

  • どんな学力層の生徒が、どれだけ学力を伸ばしているか

  • 進学指導は面談中心か、講習中心か、個別対応がどれくらいあるか

  • 推薦・総合型選抜(旧AO)へのサポートが充実しているか

  • 定期テストの難易度や、補習の有無

 

いわゆる「入口偏差値に対する出口実績」に注目すると、

その学校がどれほど生徒を伸ばす力を持っているかが見えてきます。

 

 

 

3. 部活動・学校行事と学習のバランス

 

 

高校生活は勉強だけではありません。

 

 

部活動や行事にどれだけ力を入れているかによって、生活リズムや学習時間が大きく変わります。

部活動が盛んな学校は、生徒が活発で人間関係も良い傾向がありますが、学習時間の確保が難しくなるケースも。

逆に進学校では、学習優先でメリハリがつきやすい反面、部活動の選択肢が少なかったり、忙しさが原因で疲弊する生徒もいます。

 

 

学習塾としては、

  • 部活を続けたいか

  • 通学時間を含めた1日の時間配分はどうか

  • 生活リズムが乱れない環境かなどを総合的に確認するようアドバイスしています。

 

 

 

4. 通学時間・アクセスは「見落とすと後悔しやすいポイント」

 

 

意外と軽視されがちなのが通学時間です。

学力や校風が魅力的でも、往復に時間がかかり過ぎると、体力面・学習面・余暇面に確実に影響が出ます。

 

 

特に中学生の段階では、

  • 片道40分以内 → 無理なく通いやすい

  • 片道60分超 → 定期試験前に疲れが出やすい

  • 乗り換えが多いと遅刻リスク増

という傾向が強く見られます。

 

 

また、悪天候や電車遅延の際の対応を確認しておくと安心です。

多くのご家庭が「実際に通い始めてから“遠かった”と気づいた」と話されるため、通学ルートの試走は必須です。

 

 

 

5. その学校で「3年間の成長をイメージできるか」

 

学校選びは「どの高校に入るか」ではなく、「どこで3年間を過ごすか」

という視点が大切です。

学校文化・生徒の雰囲気・先生の熱意など、

数字では測れない要素が学習意欲や人間関係に大きな影響を与えます。

 

 

⇩⇩見学や説明会では、以下の点を観察することをおすすめします⇩⇩

 

  • 生徒の挨拶や雰囲気は明るいか

  • 校舎の清潔感、掲示物の丁寧さ

  • 授業中の空気や先生の熱意

  • 休み時間の過ごし方

  • 行事や部活の様子

 

塾の生徒を見ていると、

学校の雰囲気が合うかどうかで学習姿勢が大きく変わることが多いため、とても重要なポイントです。

 

 

 

6. 家計面(授業料・交通費・追加支出)

 

 

公立・私立で学費に差があることはよく知られていますが、実は私立高校の場合、

  • 教材費

  • 修学旅行

  • 制服・指定用品

  • 部活動費

などで年間10万円以上の差が出ることがあります。

 

 

また、遠方校だと交通費も軽視できません。

「家計的にギリギリだが頑張れば…」というケースでは、3年間安定して支払えるか慎重に検討する必要があります。途中で経済的に苦しくなると、お子さまに心理的な負担がかかります。

 

 

 

7. 「合格可能性のバランス」を取る

 

 

塾では、最終的に

  • 安全校(合格可能性80%以上)

  • 適正校(50〜70%程度)

  • 挑戦校(合格可能性50%未満)

の三本柱で志望校を組むことを推奨しています。

 

 

挑戦校だけに絞るのはリスクが高く、逆に安全校のみでは意欲が下がることもあります。

お子さまの性格と精神的な強さに応じて、挑戦校の位置づけを慎重に判断することが重要です。

 

 

 

8. 最終決定は「保護者が誘導しすぎず、子どもの意思を尊重する」

 

 

保護者の希望とお子さまの希望が食い違うことは珍しくありません。

塾の経験上、自分で選んだ学校のほうが、入学後の頑張りが長続きする傾向がはっきりしています。

 

 

保護者としては、

  • 子どもの判断材料が不十分な場合は丁寧に情報を与える

  • 不安や迷いを聞き出し、整理を手伝う

  • 価値観の押しつけにならないよう注意する

 

といったサポートが理想的です。

最終的には「本人が自分の意思で選んだ」と感じられる状態が最も望ましい形です。

 

 

 

まとめ

 

 

志望校選びは「偏差値」や「通学距離」などの数値だけでなく、

子どもの性格・学校の教育方針・生活リズム・将来の伸びしろなど、多面的な視点が欠かせません。

 

 

学習塾として多くの生徒を見てきた実感として、最も後悔の少ない選択は

「学校の実情を丁寧に知り、子どもの意思を尊重し、無理のない生活ができる環境を選ぶ」ことです。

保護者が冷静に情報を整理し、お子さまが納得した上で志望校を決められれば、

高校生活はきっと実りあるものになります。

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